katakana – カタカナ(日本のカッコイイを集めたお土産屋さん)

日本のカッコイイを集めたお土産屋さん

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ブログ|BLOG

少し前の週末、多くのお客様が来店され店内は少しバタバタとしていました。そんな中、背の高い女性のお客様がじっくりとお店の商品を見ています。姿勢が良く品のある佇まいで一点一点とても丁寧に商品を手に取っています。僕はレジを打ちながらも何となく彼女の事が気になり、手に取るモノを目で追っていました。

スタッフが彼女に応対をし始めて少し経った時「えっ!そうですか~??ありがとうございます!!」とスタッフの声。僕は相変わらずレジから抜け出せずに、声の方向をチラッっとみると手ぬぐいの所で接客をしています。「おっ!手ぬぐい作家さんの知り合いなのかな?」と勝手に想像をしていました。

少し店内が落ち着いて来たので、僕も接客に加わりお話を聞いてみると、「実は福島から来たんです! 何だかストレスが溜まっちゃって、家族には「仕事ヨ!!」と嘘をついて来ちゃいました!いつもブログをみていますよ」そう教えてくれた彼女は笑顔の中にも、いろいろな思いをかかえていらしたのではないでしょうか。じっくりと選んで買って頂いた商品を手に彼女は「本当に久し振りに楽しい時間を過ごす事が出来ました。ありがとうございました。」と丁寧におしゃってお店を後にしました。

僕達はその後、「福島から来て頂いたなんてビックリしたね~!静かに見ていらしたけど本当に楽しそうにお買い物をされてたね。」「何だかとっても嬉しいね!!」と話していました。

その数日後の事です。こんなメールが届きました。

【katakana スタッフの皆様】
先週の土曜日にお邪魔しました○○と申します。katakanaさんに置いてあるものは、本当に魅力あるものばかりで、楽しいひと時でした。震災後、3ヵ月半が過ぎました。子どもたちは学校へ行かなければならないですし、私達も仕事に行かなければなりません。しかし、いまだに原発の問題は何ら解決されず、不安とストレスの中で生活しています。子どもたちの学校でも、親の実家が関東や関西にある場合は、その多くが転校しています。私のように、実家も仕事もK市の場合、たとえ不安があったとしても、ここで生活しているしかありません。原発だけでなく、震災の被害も大きかったです。K市では2000棟が全壊でした。私の家も半壊です。大きな余震があるととても不安です。でも、K市の人たちは、「津波の被害に遭った方達ののほうがずっと大変なんだから」という思いでいます。

私は地元の小さな大学に勤めておりますが、2名の学生が帰省先で亡くなりました。原発の不安で休学している学生もおります。こうした先の見えない不安の中で皆が生活しています。こんな時だからこそ日常使用するものに、普段以上の思いを感じているのかもしれません。katakanaさんの商品、欲しいものばかりでした。また是非お伺いして、自分の身の回りに置いておきたいと思います。長々と失礼しました。

このメールを読んだ時、鳥肌が「ザワッ」と立ちました。そしてお客様の素敵な笑顔が浮かんで来ました。テレビ等のメディアでは、毎日欠かすことなく福島の報道がされています。原発の処理状況の問題、放射能の数値、農業や漁業の話。何だか知らない間に、僕達はこれらのニュースに馴れてきてしまったようです。そして自分も同じ日本人なのに、別の世界の話を聞いている気分になる瞬間があります。

福島では大多数の方々がお客様と同じ日々の生活をしています。分かっていたつもりでしたが、このメールを読んで、本当にこの日本で大変な事が今起きているのだと改めて再認識しました。

お客様のメールを何度も何度も読み返しています。返事を早くしないといけないと思っているのに、書き始めるとペンが止まって
しまうのです。そしてあの言葉が頭をよぎります。「今僕達が出来る事は何だろう?」10回位メールを読み返していた時に「フッ」と思いました。今、僕達が出来る事。震災の次の日に思った事と同じでした。

「いつものように笑顔でお店を開ける事」

多分、この事が今もその先も僕達が出来る事であり、やらなければいけない事。イライラしたり、不安になったりしたら僕達のお店に遊びに来て下さい。たくさんの自慢の商品たちと僕達は、いつものようにニコニコとお店に立っています。

ご返事遅れてしまってゴメンナさい。直接の返信はやっぱり自信が無くて、ブログに書く事で返信とさせて頂きます。そしていつか「お母さんのとっておきのお店を紹介するわ!!」と家族みんなを連れて遊びに来てくださいね!もちろん、又お忍びでも大歓迎ですヨ。

また長々と商品説明をさせて頂きます(笑)

katakana自由が丘店
代表 河野純一