Katakana-日本のかっこいいを集めたお土産屋さん

クラフト・手仕事・作家モノの次に来る時代を探しに。前編

#コラム


クラフト・手仕事・作家モノの次に来る時代を探しに。

10年前の“クラフト・手仕事”の世界は何だかむずかしそうで、独特のクローズ感があったように思います。いまから8年前カタカナの開店準備をしている時に松本クラフトフェアという存在を知りました。当時はこのイベントの情報がとても少なく、クラフトフェアとは何なのか分からずに松本行きの高速バスに乗り込んだのを覚えています。
そしてはじめてのクラフトフェアに衝撃をうけました。
「こんな世界があったなんて、、」
全国から選ばれた作り手たちが、この2日間の為に心を込めて準備をする。
そして一般のお客さんが目を輝かせて作り手と直接会話をする。
舞台は5月の新緑がまぶしく、ぬけるような青空のあがたの森公園。
ある人から聞きました「松本の売上はハンパない」
とてもわかる気がします。このイベントに対するお客さんの絶対的な信頼感、作り手たちのこの場所に出店出来る事へのよろこびとプライド。
ものすごいイベントがあるものだと思いました。
それから毎年松本には買い付けとその年の流れを感じに来ています。
今では全国にクラフトフェア・手作り市が多く開催されています。訪れてみたいイベントが多くて困るくらい。そして、その数だけ作り手が増えている。まさに作家バブル。
以前は自分で作って発表をする機会はとても限られていました。
2005年にアメリカでEtsy(エッツィー)が個人のハンドメイド作家と消費者をつなげるサイトを世の中に登場させて、その流れが日本にも飛び火して、2010年くらいからminne,Crema,iichiと大手も巻き込みながら拡大しています。日本のハンドメイドサイトだけでも登録している作家さんは9万人だそうです。この数字は知り合いの友達には1人は作家さんが居るってくらいの人数です。
ここで問題になるのが作家とは何なのか?という事。
僕の考えは、その作品にオリジナル(独自性)があるかって事。先人の技法や思いを取り入れることは良いけれど、それらを取り入れたうえで、“自分の想いがどれだけ込められているか?“たぶん僕はこの事を作品に見ている様に思います。話は変わりますが、ちょうど1年前、渋谷店の立て直しのために商品構成の変更を検討しました。結論は「作家さんのモノを強化しよう」という事。いろいろなイベントをやりましたが、渋谷店では、若手の作家さんが作るブローチなどの小物類の人気が高く、売り上げも良かったからです。
あと1つの決め手は、当時ヒカリエの館内で作家モノを扱っているお店がほとんど無かったから。メイドインジャパンの若い作り手たちに注目して、お店としてこの分野を強化することがチャンスだと思いました。そして1年後、ヒカリエに限らず、多くの商業施設で作家モノのイベントを開催するようになりました。当然人気の作家さんが登場し、引っ張りだこ状態。そしてそろそろ、市場では飽和状態になりつつあります。

何だかこのまま進んでいいのか分からなくなって、やっぱり松本クラフトフェアに行こうと思いました。
何かヒントをもらえると確信があったように思います。

後編は
そこで感じた事と、カタカナ自由が丘店がこの秋から力を注いでいる、「お店の役割としてのモノとヒトの紹介」についてお話しします。

カタカナ自由が丘店の秋からのイベント
第一弾 小堤晶子の器展
第二弾 柴田慶信商店の曲げわっぱ展
第三弾 今井律子の器展
第四弾 Suno&Morrisonのガラ紡展
第五弾 岩手・高倉箒展

お楽しみに。

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katakana/カタカナからのお知らせでした。