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カタカナのつくり手とはこび手「La+h/ラス」大谷敬司さんの手仕事#カタカナのつくり手とはこび手

#カタカナのつくり手とはこび手

La+h/ラスの作品を身につけるとなんだか気分が上がります。
きちっとした装いの時も、カジュアルな格好の時も、いつでもお洒落のアクセントになってくれる。
流行に左右されないLa+hの作品は他にはない配色、ミニマルなデザイン、上質な素材が使われ、
繊細でありながら力強さを感じます。

そんな作品はどのように生まれるのか、デザイナーの大谷敬司さんにお話を聞きました。


まず、La+hが誕生するまでの経緯を伺いました。
もともとお祖母様が呉服屋をされていて着物や着物の切れはしを眺めていたことから、布モノが好きだった大谷さん。


大学ではグラフィックデザインを専攻するもテキスタイルを学びたいと渡英して染織を学びます。
海外で染織を学んだことで改めて日本の伝統的な染織の良さに気づき、
卒業後は日本に戻ってテキスタイルメーカーに就職されます。

その後「自分で現場を実際にみて、ものづくりがしたい」との想いからLa+hを立ち上げ、
色や素材、技法などすべてにおいて大谷さんが「やりたい!」と思った事にとにかく挑戦、追求をしてきました。

そんなLa+hの作品は手仕事にこだわり、
ハンドプリントで職人さんがひとつひとつプリントを行っているため、
手仕事ならではの風合いや温もりが生まれます。

昨年からカタカナでは『ドット愛がとまらない』をキーワードとしてイベントを開催。
そんなドットは、ブランドを立ち上げられた当初から取り入れられているデザインです。


シンプルな形状の連続であったり、
余計なものを削ぎ落としたミニマルなものに惹かれると言う大谷さん、
ドットもその中の一つなのだそう。
すっきりと配列されたドットたちは見ていて心地が良く、そしてどこか優しさを感じます。

実はこのドットたちは大谷さんの手描き、
よーく見ると正円ではなく作品によってはベースと円の色が重なり合う部分もあります。
これもハンドプリントの良さが出ている点なのだとか。

コンピュータで描いた正円は機械的で冷たい感じがするため、
できるだけ手の仕事を残したいと大谷さんは語ります。
だからこそ作品に温もりを感じていたのかもしれません。

機能やサイズ感にもこだわり、ものづくりをされる大谷さん。

ラージドットショルダーはA4の書類が入ること、
マチがあるため立てたときのバランスが良いことなども考えて作られています。
また、素材は8号帆布という綿の丈夫な生地を使っていますがとても軽いのがポイント。

そしてこのバッグの特徴は太めのショルダーが付いていること。
肩にかかる負担が少なく持ちやすく、なによりデザインとしてもとってもかわいいのです。

このショルダー巾もどのくらいの長さが良いか何度も検討をして決められたのだそう。

そして今回のイベントでは、カタカナ オリジナルカラーのラージドットショルダーが登場します。
ブルー地にブルーの箔をプリントしたものと、白地に白い顔料をプリントしたもの。
どちらも性別やファッションを問わず、これからのシーズンに活躍してくれそうな配色です。

今回の別注バッグをつくるなかで色を決めることの難しさを痛感した私たちですが、
大谷さんも色を決めるときには悩まれるのでしょうか。

「一番頭と体力を使うのは色を決めるとき」と大谷さん。
法則がある訳ではなく感覚で決めているそうなのですが、
色の組み合わせにはもっとも悩み、時間とエネルギーを費やすのだそう。

ヒュージドットトートはベースと円の色の配色も絶妙ですが、
なんと表と裏ではまた別の配色となっており、1つのバッグで2度楽しめるデザイン。

インパクトがあるため、配色を決めるのにとても悩む作品なのだそう。
今回新色として2配色新たに登場します。

感染症の影響でお店が閉まったりと予期せぬことが起こり続けている昨今。
そんな中でもLa+hはイベントの機会が増えているのだそう。
1年前は不安に思う時期もあったそうですが、今はそれほどの不安はないと語る大谷さん。

悩んでいても始まらないと動き、
「やりたいこと」に対してブレることなくものづくりを続けてきた大谷さんの作品は、
こんな今だからこそ求めたくなるのかもしれません。

是非、作品を手に取ってみてください。
きっと気分が上がり、あのシャツやワンピース、パンツに合わせたらと考えるだけで楽しくなるはずです。

大谷さん、本当にありがとうございました。

▼「ドット愛がとまらない展」