sonorアトリエに行ってきました
少し秋めいてきた9月最終週の某日、
横浜市青葉区美しが丘のsonorのアトリエにお伺いしました。
静かで、穏やかな空気が流れ、革の香り、耳に優しく届く気持ちの良い音楽
sonorの世界観がぎゅっと閉じ込められた空間にとても胸が高鳴りました。
この素敵なアトリエで、sonorのバッグたちはどのようにして生み出されているのか...
ワクワクとした気持ちで園田さんにお伺いしました。
生活に馴染む、シンプルで、飽きのこないカタチは園田さんの"感覚"とセンスから生み出されていました。
デザインは頭の中のイメージを膨らませ、デッサンなどにおこさずに、
革の代わりに紙を切ったり貼ったりしながら、カタチを決められているそうです。
縛りのない自由な発想から生まれたバッグたちは、さらに使いやすさがプラスされ、完成します。
新作の「some/そめ」シリーズは、制作後、染めに2~3週間ほど掛かるので、完成までに2ヶ月ほど掛かります。
「ARAI」シリーズは、制作後、水にさらして仕上げを行ったのち完成。革の工程から仕上がりまでは約1カ月。
制作の背景を伺って、園田さんのものづくりへの思いがより伝わってきました。
そして、sonorに欠かせないのが"エコレザー"。
子育てを通じて、環境にやさしく未来につながるモノづくりをしたいという思いがあった、園田さんとエコレザーの出会いはとても運命的なものでした。
ブランドを作る前のこと、革屋さんに入って、ある革が気になった園田さん。
それは「他の革とは違う、質感や優しい風合い引き付けられ、その革しか目に入らなかった」ほど。
革のことを知ると、人にも環境にも優しい「エコレザー認定」をされた革だったのです。
sonorの革に使用しているエコレザーは、
①天然皮革であること
②排水、廃棄物が適正に検査された工場で製造された革であること
③臭気が基準以下であること
④有害科学物質が基準以下であること
⑤発がん性染料を使用していないこと
⑥染色摩擦堅牢が基準以下以上であること
以上の6つの厳しい基準を全てクリアした日本エコレザー認定を受けた特別な革です。
四国の養豚場でブタさんにとっても環境の良いストールフリーで育っているので、
革自体の品質も高いと言われています。
人にも環境にも優しいエコレザーは、まさに、sonorのコンセプトそのものだったのです。
最後にsonorの作品「some/そめ」と「ARAI」シリーズのそれぞれの魅力をお伺いしました。
sonorの新作の「some/そめ」は、園田さんが"色"にこだわって制作。
植物タンニン鞣しの革を職人さんが数週間掛けて丁寧に染め上げています。
使い込んでいくと、色はより濃くなり、艶感も出てきます。
一方、定番の「ARAI」は、"質感"にこだわったもの。
水にさらすことによって生まれるこの独特なシワ感が魅力です。
はじめは パリッとした硬さも、使うと早い段階で表面のシワ感と共に柔らかく馴染んでいきます。
育てると艶感、色の変化も楽しめるARAIは、sonorの代表作です。
使う人のことだけではなく、作品の素材が生まれる過程から、加工、そこに携わる方たちのこと、環境、未来のことが考えられたsonorのものづくりに
ただただ、感服の思いでした。
普段環境のこともそこまで気にしたことなかった私ですが、普段使っているもの、着ているもの、食べているものが生まれる過程における環境への影響や背景など広い視野で目を向けていこうと思いました。
園田さん、ありがとうございました。
「sonorのバッグ展」は、10月18日からの開催です。
革の質感、色味、ぜひ実際に手に取ってsonorのバッグの魅力を体感して頂きたいです。
ぜひ、見にきてくださいネ。