■ずっと履き続けていたくなる「もんぺの魅力」
こうして生まれた、うなぎの寝床のもんぺ。
昔ながらの良さはそのままに、今の暮らしにスッとなじむ形を追求して誕生したのが「現代風もんぺ」です。
すっきりとしたシルエットと心地よい素材感で、普段着として多くの人に愛されています。
もうひとつは、アウトドアなど、“よく動く日”にもうれしい「ファーマーズもんぺ」。
ゆったりとした形と頼れるつくりで、働く日もくつろぐ日も、暮らしをしっかり支えてくれる存在です。
それぞれ違った魅力をもつ、2つのもんぺ。
一本、また一本と手に取りたくなる理由を、じっくりご紹介します。
▲左から、ファーマーズもんぺ・現代風もんぺ
■現代風”と“ファーマーズ”選べる2つのもんぺ
●日常にとけ込む「現代風もんぺ」の魅力
伝統的なもんぺの良さを大切にしながらも、現代の暮らしにスッとなじむように作られたのが、うなぎの寝床の現代風もんぺです。
すっきりとしたシルエットで動きやすく、普段の生活に自然と寄り添ってくれるデザインが魅力。
ほどよいフィット感を求める方や、動きやすさを大切にしたい方におすすめ。もんぺのカジュアルさを気軽に楽しみたい方にもぴったりです。
●動いて、くつろいで。「ファーマーズもんぺ」の魅力
ファーマーズもんぺとは、「もんぺの機能性や歴史を体感してほしい」という思いで、本来のもんぺの型をベースにつくられたカタチ。
ワイドパンツのようなシルエットで、よりリラックス感のある着心地です。
ゆったりはきたい方や、運動ではきたい方、現代風もんぺのひざ下の細さが気になる方などにもおすすめ。
●一度履いたらトリコになる「はき心地」のよさ
とても軽くて、久留米絣のやわらかな肌触りが気持ちいい..あまりの着心地の良さに驚きます。
農作業服として活躍してきたもんぺだから、動きやすさもバツグン。
薄地のもんぺは、特に涼しいので、夏は最高!
久留米絣は吸水性がよく乾きも早いため、汗をかいても快適です。
もうデニムには、戻れません…
ウエストはゴムと紐で締め付け感もないので、楽ちんです。
ストレスのない着心地の良さは、お家のリラックス着としてもおすすめできるほど。
●自分にどんどん馴染む経年変化
はき込み、洗うほどに肌になじみ、どんどん気持ち良くなっていくのが、久留米絣の素晴らしいところ。
よりやわらかく、くたっとしたかんじ
自分だけの一着になっていく過程も楽しめるので、はくほどに愛着も倍増です。
●オールシーズンいつでも、どこでも
日常着としてはもちろん、フェス、ヨガ、ハイキングなどのアウトドアにも大活躍!
無地もんぺはビジネスシーンにも。
小さく畳めるのでかさばらず、旅行のお供にも心強い。
あらゆるシーンで、季節を問わず1年を通して楽しめるのも、もんぺのいいところ。
▲久留米絣のもんぺができるまで(こちらの動画ではより詳しく各工程をご紹介しています。)
■伝統工芸「久留米絣」の奥深さにはまります。
ここまでたくさんの「久留米絣」というワードがでてきました...
「聞いたことがあるけれど、結局、久留米絣ってなに!?」という方も多いのでしょうか。
私自身ももんぺを知るまで、あまりよく知りませんでした…
実は久留米絣は、日本三大絣のひとつでもあり、技法は重要無形文化財に指定されるほどの素晴らしい伝統工芸なのです!
久留米絣の豆知識~工程などなど詳しくご紹介していきますね。
●200年以上の歴史がある伝統工芸
福岡県南部の筑後地方は昔から綿織物の産地であり、その中でもんぺもつくられてきました。
現在は20件ほどの織元が存在し、いまもなお織物を続けています。
久留米絣は、江戸時代後期から200年以上にわたって織られていて
なんと井上伝さんという12歳の女の子の発案がきっかけでうまれたのだそう。
●職人の技がつまってる!
織元さんのひとつ「下川織物」さんでは、
なんと、30以上の工程を職人の分業制で、約2~3カ月かけてつくっています。
つくるのに、大変な手間と時間のかかる工芸品なのです…
デザイン・糸の伸び縮みも考えながら図案をつくる。
↓
柄を生み出すために糸を縛り(括り/くくり)、染色。
↓
染め上がった糸の束を一本ずつほどき、乾燥。
↓
柄を合わせながら、丁寧に織り上げる。
それぞれの間にも、たくさんの緻密な工程があり、ようやく一本の織物ができあがります!
工程によっては機械が入りますが、すべてに人の手仕事が必須。
なかでも、柄を織る作業はとても難しく、職人の高い技術が必要になります。
・括る(くくる)とは…図案に合わせて準備した「経糸(たていと)」と「緯糸(よこいと)」を柄に応じて、
糸で縛り、防染すること
●やわらかな風合い
60年以上前の昔ながらの織り機を使っているため、糸に必要以上の負荷を掛けずに織り上げることができます。
限りなく手織りに近いやわらかな風合いは、とても心地よく、肌にやさしく馴染みます。
●ゆらぎ・色の美しさ
染色する前に、糸の束の一部を括り、染めた部分と染めてない部分をつくります。
その糸を絶妙にずらして織り上げることで、独特なかすれ模様が生まれるのです。
これが久留米絣の大きな特徴で、魅力です。
豊富な染色で色の表現も美しく、単色ではない奥深い色味が素敵です。
▶関連記事「つくり手訪問の旅】カタカナ社員研修 (福岡 下川織物編)」
以上!最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
もんぺをつくっている「うなぎの寝床のこと」、「もんぺはどうやってできているのか」
知ると更に愛着が湧いてきませんか?
今回のブログを通して、あたらしいもんぺの魅力を発見できましたら、うれしいです。