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さがしモノの旅【前編】|しめ縄を探しに行ったはずが、高千穂という土地に心を奪われました

#さがしモノの旅

こんばんは。
カタカナの河野です。

全国を巡り、心から紹介したいと思える
作り手を探す「さがしモノの旅」。

今回は、
神話の里・宮崎県高千穂へ行ってきました。
作り手を訪ねる旅のはずが、最初に心を奪われたのは、この土地そのもの。
そんな旅の始まりを、今日はお届けします。

カタカナ15周年で開催した「大九州展」。
宮崎県の作り手も紹介したい。

そう思ったことが、この旅の始まりでした。
お目当ては、しめ縄を作る「わら細工たくぼ」さん。

ところが高千穂に着いて最初に心を奪われたのは、
作り手ではなく、この土地そのものでした。

九州のことは、まず「うなぎの寝床」さんに聞く。
私たち夫婦の中では、それがもう定番になっています。


■「宮崎といえば、しめ縄ですね」

開口一番、うなぎの寝床の春口さんがいいました。
「でも、生産量が少ないので新規の取り扱いは、出来るかどうか?
まずは、作り手に連絡してみて下さい」と教えてくれたのが、
“わら細工たくぼ“の甲斐さんです。

まずは、お取引をさせて欲しい!と言うラブコールを送りました。
数日後返信がありました。

メールのお礼のあと、たしか、こんな感じのコメントが、
”WEBを拝見し、魅力的なお店だと感じました。現在は新規のお取引を控えているため、お約束できることは少ないのですが、よろしければ一度お会いして、お話しできれば嬉しいです”

どちらとも取れる返信にすこし不安を抱えながら、今回の“さがしモノの旅 宮崎編”がスタートします。
熊本近郊での商談が夕方に終わり、そこから車で2時間かけて宿泊地の宮崎県高千穂町に向かいます。
阿蘇山を眺めながら熊本から進む道は、高千穂に近づくにつれドンドン山深くなっていきます。


■高千穂という土地との最初の出会い

夕方になり日が暮れる前に高千穂に到着。
道の駅大好きな夫婦なので、道の駅があるとついつい立ちよってしまいます。
「道の駅高千穂」に立ち寄りました。

施設の規模はコンパクトながら、お土産品や、地元の野菜などが並んでいます。
そして駐車場脇にドーンと石像が、力強さと、
なんとも温かみのあるお顔にワクワクが広がります。


■夜神楽を見なければ後悔する?

ホテルに着き、部屋に通されると仲居さんから
「神楽はご覧になりますか?」と聞かれました。

「んっ?神楽?」

時計をチラッと見ると、18時前、夕食が18時半からで、神楽が20時から。
すこし慌ただしいかな?と思い、神楽はやめておこうと思いましたが、仲居さんには「少し考えます」と言って部屋で荷解きをしていました。

でも、少し気になりテーブルに置かれたパンフレットを何気なく開いた瞬間、
背筋がゾクッとしました。
「これは見なければ絶対に後悔する。」
気付けばロビーへ電話をしていました。

高千穂が神話の里と何となく知ってはいたのですが、
恥ずかしながらくわしくは知りませんでした。
「天岩戸伝説」を聞いたことがある人も多いかと思いますが、
その神話の舞台が、まさにこの場所高千穂でした。

文字の無い時代、歴史を神楽の舞で伝える事をしました。
数千年前のことを舞で伝える事が、今もこの土地で続いている。


■神話は、今もこの土地で生きている

「高千穂の夜神楽」
夜神楽とは、里ごとに氏神(うじがみ)様を神楽宿と呼ばれる民家や公民館にお招きし、夜を徹して三十三番の神楽を奉納する、昔から受け継がれてきた神事です。
例祭日(れいさいび)は集落によって異なり、毎年11月中旬から翌年2月上旬にかけて、町内約二十の集落で奉納されます。

本来は
11月中旬から翌年2月上旬の期間で行われる夜神楽ですが、
夜神楽の季節以外にも「高千穂の夜神楽」を楽しめるのが「高千穂神楽」です。

今回ぼくたちが観賞するのが、高千穂神社境内で毎晩行われる夜神楽です。
毎晩20時より1時間、三十三番の神楽の中から代表的な4番を公開しています。

各集落の神楽の舞手が交代で奉納する本格的な舞が人気で、
国の重要無形民俗文化財に指定されている「高千穂の夜神楽」が今日の宿泊地で行われる。

見逃すわけにはいきません。


■想像を超えていた夜神楽

会場の高千穂神社に行き、ビックリ。
たくさんの人が夜神楽の会場に向かう夜の参道を進んでいきます。
夜神楽の会場には20分前には着きましたが、会場はすでにびっしりと人が。
200人以上はすでに会場にびっしりと座っていました。

そして開演。
想像していた以上でした。
この神楽は、
高千穂へ行ったら必ず見た方がいい。

いや、
この神楽を見るためだけに高千穂へ行く価値がある。僕はそう思いました。


■神話が、急に身近になった朝

歴史にまったく興味がない妻ですが、
夜神楽を体感して何か感じるものがあったようです。

翌朝の散歩の途中、
観光案内所のお土産コーナーで
『高千穂の神話と伝説』という小冊子を手に取っていました。
手作り感のある小さな冊子ですが、
内容はとても分かりやすく、
私もこの土地のことを改めて学ぶことができました。

最初に紹介されていたのは、
昨夜神楽で見た「天岩戸」の物語。
そして次に出てくるのが「天孫降臨」です。

あれ?
このブログ、しめ縄の話からずいぶん離れてしまいましたね(笑)。
でも、不思議なんです。

古代史が好きな僕はもちろん夢中でしたが、
歴史に興味のない妻まで
「へぇ、そうなんだ」と話を聞いている。
きっと、高千穂という土地そのものに、
人を引き込む力があるのでしょう。

「天孫降臨」をとても簡単に言うと、
天から降り立った神様が、
この地に稲穂を授けたという神話です。
日本の始まりを語る物語の舞台に、
今、自分たちが立っている。

そう思った瞬間、
数千年前の神話が、
急に遠い昔の話ではなく、
自分とつながる物語のように感じられました。


■神話の里から、しめ縄の工房へ

翌朝、もう一度高千穂神社を歩きました。
昨夜は暗くて見えなかった境内が、
朝の光の中ではまるで違う表情を見せています。
この土地では、
神話も、
稲作も、
人々の暮らしも。

数千年前から続く時間が、
今も途切れることなく流れている。
そんな気がしました。


神話の里で受け継がれてきたものと、
甲斐さんの手仕事は、
きっとどこかでつながっている。
そんな期待を胸に、
私たちは工房へ向かいました。
続きは後編でお届けします。

後編は
わら細工たくぼさんへ


「TOKICHI straw works個展」
〈日程〉2026年7月4日(土) - 8日(水) 12 : 00 - 19 : 00 ※最終日- 18:00
〈場所〉k a t a k a n a s h i n 世田谷区奥沢2 - 1 2 - 6 H- B l d 2 0 1

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