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さがしモノの旅|奈良で出会った「畑から始まる藍染め」10年着たい服が出来るまで

#さがしモノの旅

こんばんは。カタカナの河野です。

全国を巡り、心から紹介したいと思える
作り手を探す「さがしモノの旅」のお話です。
今回は奈良に行ってきました。

さがしモノの旅 藍にあいに奈良へ

「やっぱり藍染めの小田さんに会いに行きたい」
こんどカタカナでPOP UPを開催するINDEGO CLASSCの
作り手に会いに行くために、奈良に向かいました。

彼と出会ったのはある展示会の事。
ホテルの一室の品の良いラグジュアリー空間に、
藍染の洋服がとてもマッチしていました。

洋服がステキだった事は覚えているけれど、
それよりも、

彼の藍染に対する真っすぐな想いと、
藍色に染まった指の爪がとても印象に残ったのです。

7月の奈良はとても良い天気でした。
そう言うとほがらかな感じですが、35℃風のない奈良は体力をそがれる暑さでした。
奈良駅からレンタカーを借りて30分程走り、街道を横道に入ると、
目の前に広がったのは
鮮やかな緑色の水田。

小田さんの工房は、
そんな田園風景の奥にありました。

なぜ藍染めを始めたのか?

訪れた7月は藍の収穫のスタートした繁忙期。
毎朝早朝から作業している小田さんに、藍の事をたくさん教えてもらいました。

まず聞きたかったのは、
「なぜ藍染めを始めたのか?」
「なぜ藍の栽培もやっているのか?」

僕は藍染めでモノを作る作り手は何人も知っていますが、藍を本格的に畑で栽培している人は知りません。
そもそも、藍の畑も見たことがありませんでした。

畑を見に行きましょう!

工房のすぐ裏が藍の畑になっていました。
目の前に広がる畑の奥の土手の上にも藍の畑、
その他にも近くに数か所あるそうです。
規模が想像していたよりも大きかったのでびっくり。

藍の栽培は3月の大安に種をまく事から始まるそうです。4月に定植、5~6月は除草、7~9月が収穫の時期。

藍は四季があるとことだとどこでも育てられることが出来て、植物としての栽培は難しくなく、とにかく栄養分をたやさずに、大きな葉っぱに育てるのがポイント。この手間で収穫量がグッと増える。

収穫の期間は、藍を刈るとそこから新しい芽が出て、すぐにぐんぐん育つ。
大きく葉っぱが育ったら刈っていく、それを繰り返すのが収穫の季節です。
秋に花が咲くとその年の収穫が終わります。

畑で何より大切なのは土作りだそうです。
目の前に広がる藍の葉に目を奪われますが、その土台が大事。

「良い色は良い土から始まる。」
小田さんが修行時代に言われていた言葉だそうです。

藍染めのはじまり

そもそも何で藍染めをはじめたのか?
大学を卒業して、オーダースーツの会社に就職した小田さん。
販売しているモノがどのように作られているかを、知らないのがコンプレックスだったそう。

「とにかく起業したかった」
自分でやるなら、すべてを説明できることをやりたいと思っていた。
昔からハリウッドランチマーケットのBlue Blueが好き、藍染めのインディゴが好き。
これが彼の原点なのでした。

まず小田さんが行ったのが、

藍の栽培を学ぶこと。

藍栽培の圧倒的な生産量を誇る、徳島に修行に行きました。そこで多くの学びを得て、
地元である奈良で畑をスタートしたのです。

畑を借りて、藍の栽培に適した土作りから1人でスタートしました。
起業して5年たって、仲間が増えて4人で作業をしていますが、
畑作業は基本的に小田さんの仕事なのだそうです。

めちゃくちゃ大変な作業なはずですが、
うれしそうに話す小田さんが印象的でした。

畑仕事の収穫物がこれ!
これが藍の葉っぱです。

収穫のこの時期は毎日400kgの藍の葉を刈り取ります。

早朝に刈り取りの作業を始めて、
刈り取ったモノを、この小屋で葉っぱと茎とを選別していきます。
熱のこもる暑い空間で、黙々と藍の葉を掃きだしていく小田さん。

「この葉っぱをビニールハウスで乾燥させます」
と、歩いて30秒の所にビニールハウスが見えてきました。

真夏のビニールハウスの中にはじめて入りました。

考えてみればわかりますが
ものすごく暑い、いや熱い。
まさにサウナ状態です。
この環境で藍の葉を1日に何度もかき混ぜながら、
藍をすくもの原料の乾燥葉にしていきます。

藍染めは、畑から始まります

一般的な藍染め作り手の多くは、
徳島などの藍師がつくった「すくも」を仕入れて染めます。
すくもとは、乾燥させたタデ藍の葉に水をかけ、
何度も切り返しながら発酵させた、藍染めの染料のもとです。

けれど、小田さんの藍染めは、
すくもを仕入れるところからではなく、
タデ藍の苗づくりから始まります。
春に種をまき、苗を育て、畑を耕す。
大きく育った藍を収穫し、葉と茎を分けて乾燥させる。
さらに時間をかけて発酵させ、すくもをつくります。

そして、そのすくもから染液を育て、一枚ずつ洋服を染めていく。
藍の栽培からすくもづくりまで行うところは、
全国でも4,5軒ぐらいだそうです。

「自分がつくるものを、自分の言葉で説明できるようになりたい」
小田さんの藍染めは、畑から一着の洋服へとつながる、農業から始まるものづくりでした。

藍を染めるという事

工房の中は藍の液槽が何個も並んでいました。
もちろんこの工房もDIY。
もともとは農家さんの納屋を改装したそうです。

藍染で一番大事な事は何かと聞くと、
答えはすこし意外でした。

大事なことは
「7年間毎日つけているデータです」

藍染めってクラフト感があるので、
職人の感覚とか経験が大事なのかと思いましたが、小田さんが大切にしているのは、分析でした。
・温度・PHアルカリ値・色見本の3つセット。
このノートを基準にその日の仕事を組み立てていくのだそう。
藍は生きている。

藍をあつかう作り手は皆そういいますが、
生きているモノをコントロールするのが、
作り手の大事な仕事なのだとあらためて感じました。

どの液で、何回染めるか?

何個もある大きなステンレス槽は、それぞれ濃度が違います。
どの色の藍色を出したいのかを決めて、
見極めながら求める藍色を染め上げていくのです。

藍の色むらを「味でごまかさない」

この事はビックリしました。
手仕事のモノの中に、1点ものの色むらや風合いの違いを、
「味」と表現する場合があります。
もちろんそれを楽しむこともクラフトの楽しみでもありますが、
小田さんの染め物は、

「手仕事感を出さない」

ムラが出ないように染める練習しかしていない。
な、なるほど。
展示会て並んでいた洋服の美しさと、
クライアントのからの信頼感は、この姿勢から生まれます。

藍の面白さと夢を聞いてみました。

植物から栽培出来る事、
自分が頑張れば収穫量も増やせる事。
藍染めをする事で価値が変わっていく事。

伝統工芸でありながら、

産業に近く感じる規模感。

「3年後までにFactoy Shopをここに作りたいのです。藍染めの事を全部見てもらえる、目的地になりたい。」

彼の言葉を聞いて、僕も妻も、
この人だったら絶対実現するだろうなぁと感じました。
しかも、

その夢は彼の目標の1つに過ぎないのだろうと。

日本のかっこいいモノ作り

きらきらした小田さんの顔と、
スタッフの方たちのプライドを持った笑顔。

素晴らしい事をやっている若者たちがいます。

土地とともに生きている人。
そんな言葉が浮かんできました。

あぁ、やっぱり来てよかった。
彼らが作ったモノを見に来てください。
きっと感じる事があると思うのです。


「INDIGO CLASSIC POP UP 」
〈katakana shin〉 9月11日(金)-13日(日) 12:00-19:00 最終日-18:00
〈場所〉k a t a k a n a s h i n 世田谷区奥沢2 - 1 2 - 6 H - B l d 2 0 1
※ お支払いはキャッシュレスでのお会計となります。現金やp a y p a y ではお支払いができません。

●katakana shinでの開催後、katakana自由が丘店とオンラインストアでも開催します
〈katakana 自由が丘〉9月14日(月)-20日(日) 11:00-19:00《火曜日定休日≫
〈オンラインストア・キナリノモール店〉9月14日(月)-20日(日)


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