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週末絵本館 第62回 どろだんご

#週末絵本館

 

dorodango

 

私が子どもの頃、泥団子を作る時、固さにこだわって作る「カチカチ派」と、光るように作る「ピカピカ派」に

分かれていました。

「カチカチ派」は、固く作ったどろだんご同士をぶつけたり、斜面から転がしたりして、割れなかった方が勝ち。作ったものは壊れます。
ピカピカ派は、ぶつけたり転がしたりせず、ただひたすらに泥でできた球体がつるつるピカピカになるように磨いていきます。

 

私は、ピカピカ派でした。

 

ピカピカに光るどろだんごが作りたくて、何度もチャレンジしましたが、途中でひびが入ってしまったり、割れてしまったり。
大人になってから1度だけ、大きくてピカピカでつるつるの宝石のように輝くどろだんごを見た時にはとても感動しました。
その時に知ったのですが、どろだんごは1日では完成せず、数日かけて乾燥させたり粒子の細かい砂をかけて優しく撫でまわしたり、布で拭いたり…を何度もくり返しながら完成させていくということでした。

その後、きれいなどろだんごを作ろうと、砂を濡らして、にぎって丸くし、乾燥させたり、砂の粒子を細かくするためにふるいにかけたりしながら数日かけて頑張りましたが、なかなか難しく、光ったのはどろだんごのほんの一部分だけでした。
それでも、初めて自分で光るどろだんごを作れた時は、とにかくうれしくなりました。

 

どろだんごって意外と奥深いのです。

 

「カチカチ派」だった人も「ピカピカ派」だった人も、懐かしくなるような絵本です。
この絵本を読んで、どろだんごを作って遊んでみるのも楽しいかもしれませんね。

 

 

・タイトル どろだんご
・作    田中義行/文 野坂勇作/絵
・出版社  福音館書店
・プライス ¥900+税
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