さがしモノの旅 福井編 ろくろ舎を訪ねて
さがしモノの旅 福井編
やっぱり福井に行こう。
そう思ったのが今回のさがしモノの旅のきっかけです。目的は「オンリー椀」と言うイベントを4月に開催すること事が決定したから。このお椀の作り手である酒井さんの工房を訪ねました。
福井県の鯖江駅に降り立つと、酒井さんが車で迎えに来てくれていました。
「お昼まだですよね?カツ丼で良いですか?」
何を隠そう、僕は知らない町のランチの時に「迷ったらトンカツ屋を検索せよ」と言うほどトンカツ好きなのです。
駅から車ですぐの商店街にお目当てのお店の「味見屋」さん。正しい町の食堂のたたずまいに期待が膨らみます。出てきたカツ丼がしょう油カツ丼!他県で見るタレカツ丼とも違い絶品の美味さです。
漆器の町越前で最初に出会った器は、プラスチックの塗りモノ風のどんぶりでした。
工房に向かう車のなかで酒井さんが産地の話をしてくれました。
「この地域は昔から塗りの越前と言われるくらい漆器の産地です。漆器作りには湿度がとても大切で、この地域は三方山に囲まれているので、1年を通じて湿度が高いのです」
酒井さんは色々な経験をされて今の木地師としてろくろ舎を立ち上げたのですが、木地師の方は多いのかと聞いたところ、どんどん少なくなっているとの事。そして現在はこの町の漆器産業を支えるのは業務用の器だと教えてくれました。
業務用の漆器と言うと、食堂などで使われる樹脂製の器に漆を塗装したものです。僕が眉をひそめると彼はこう言いました。「本当は木地の器で天然の漆の器が良いですが、この地域は業務用の需要に応えたから漆器の産地として生き残っているのです」
産業を守るために、何かを捨てて新しい事に進んでいき町が栄える。
そんな話をしているうちに工房に到着しました。この場所には色々な産地が、新しい事に進むために置き去りにしたモノがある。しかし古びた空間では無くメチャクチャいい感じで心地良い。
「木地師ってカッコいいな」
オンリー椀のイベントを開催する事が決定すると酒井さんが「せっかくなので、カタカナさんのスペシャルのお椀を作りますよ。それも含めたオーダー会をしましょう。何でも言って下さいネ!」
何でも作れると言われると、真剣に悩んでしまいます、、、
カタカナらしいお椀は何か?と考えると難しいですが、自分が使いたいモノを考えるとひらめくものがありました。
それは「どんぶり」
実は僕が無類の丼モノ好きなのです。カツ丼、天丼、親子丼などなど。
そして妻は無類の麺モノ好き。特にうどんには目がありません。
工房で沢山のお椀を見せてもらい決めたのがメインビジュアルで使用したお椀です。
見たことがあるようで無い、大きな木のどんぶりは思わず手に取るとテンションが上がりました。ワクワクする器って素敵です。
このお椀は合鹿椀(ゴウロクワン)と言う名称で合鹿地方で作られていたモノだそうです。酒井さんは、先人たちの残したお椀の型に敬意をはらいながら、現代のスタンダードを作り上げていくのです。
今回「オンリー椀」のセミオーダーが出来るのがこの6スタイルのお椀です。(右端が合鹿椀)好きなかたちを手に取り選んでください。そして5種類の塗りの加工方法を決めて完成を待ちます。価格 7,000円〜
この合鹿椀を使ってカツ丼を作ってもらいました。どうです?おいしそうでしょ?
《お知らせ》
4月6日、7日は木地師の酒井さんがカタカナにやって来て、お椀を使ったお話会を開催します。
4月6日・7日 (各回6名定員)
第1回 11:30〜 第2回 14:00〜
参加費 1,000円+tax
お申込みは下記まで「お名前」「電話番号」「参加人数」を明記の上メール下さいネ。
ご予約状況を確認しご返信させていただきます。
お申込みメールアドレス info@katakana-net.com
ぜひ遊びに来て下さいネ。
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カタカナ自由が丘からのお知らせでした。